中山路ルート

廈門 · 中山路ルート

中山路ルート

廈門いちばんの老街・中山路を、鷺江道の海側から歩く。黄則和の花生湯に始まり、沙茶面・海蠣煎・焼肉粽と閩南の小吃を渡り歩き、締めは阿吉仔の椰子餅まで。騎楼の連なる歩行街を、一皿ずつ店名とセットで辿る。

🚇 地下鉄1号線 鎮海路駅・中山公園駅🚶 徒歩 約120分🍽 一皿 6

中山路とはどんな場所か

中山路は、廈門島の旧市街を東西に貫く目抜き通りで、1920年代から続く廈門いちばんの繁華街です。特徴は「騎楼(きろう)」——二階から歩道の上に建物がせり出し、一階が柱の並ぶアーケードになった南洋風の街並みで、雨と強い日差しの多いこの街の気候に合わせて生まれました。西の端は鷺江道、対岸に鼓浪嶼を望む海に突き当たり、東へ行くほど地元の商店や老舗が増えていきます。中山路そのものは土産物や衣料の店が多いですが、そこから局口街・大同路・営平路といった横丁に一本入ると、廈門の人が普段食べている小吃の店が一気に濃くなります。観光のメインストリートと、地元の台所が、背中合わせに同居しているのがこの街です。

沙茶と海の、閩南の味

廈門の食は「閩南菜」に属し、その味を貫く芯が二つあります。ひとつは沙茶(サーチャー)。落花生・干し海老・大蒜・香辛料を練った調味料で、もとは東南アジアの沙嗲(サテ)が華僑を通じて海を渡り、廈門で沙茶面や沙茶串として土着化しました。甘・鹹・香が一体になったこのコクが、廈門の一皿を「辛くはないが濃い」味にしています。もうひとつは海。台湾海峡に面したこの街では、海蠣(牡蠣)・土笋(星虫)・魚介が日常の食材で、海蠣煎、土笋凍、海鮮粥として食卓に上ります。加えて、鼓浪嶼の租界と南洋帰りの華僑がもたらした甘い菓子や珈琲の文化も根づいている。沙茶の濃さ、海の鮮度、そして南洋の甘さ——この三つが分かると、中山路の一皿がぐっと近くなります。

このルートの歩き方

起点は中山路の西端、鷺江道の海側。まず黄則和で花生湯を一碗すすって胃を温め、そこから歩行街を東へ入ります。斗西路方面に足を伸ばして月華の沙茶面で腹の芯を作り、局口街に折れて莲欢の海蠣煎、好清香の焼肉粽と、閩南の主役を一つずつ。大同路の佳味再添で芋包や面線糊など地元の朝食小吃を挟み、最後は中山路東段の阿吉仔で椰子餅と茶にして締めます。全体で徒歩2時間ほど。中山路本通りより、横丁に一本入ったところに旨い店が多いので、路地を覗きながら歩くのがこつです。夏は日差しが強いので、騎楼の陰を選んで歩くと楽に回れます。

ルートマップ

鎮海路駅 → 中山路歩行街 → 鷺江道(老街を東西に) · 番号は下の一皿と対応

中山路鷺江道思明南路局口街大同路鎮邦路⛴️輪渡埠頭新街堂🚇中山公園駅1花生湯2沙茶麺3焼肉粽4海蠣煎5芋包6椰子餅

このルートの一皿(6)

タップすると各店・各一皿の詳細へ

1黄則和花生湯店×花生湯白く濁った甘い汁に、落花生が形を保ったまま浮いている。指で潰せるほど柔らかいのに、口に入れると崩れきる手前でほろりとほどける。甘さは強めでも後には残らない。半熟卵を落として、温かいうちに飲むのが定番の頼み方。中山路の入口近くにあり、朝から開いているので、油条や糕点と合わせて朝食にする人が多い。歩き回る前に一碗だけ頼んで、席で息を整えるのにもちょうどいい。最寄 中山路口(鎮海路駅)価格 6元前後 / 1碗 2月華沙茶麺×沙茶麺沙茶醤で溶いたスープは、落花生の甘みと干し海老の効いた、赤茶色の一杯。辛さより香りとコクが前に立つ。黄色い油麺に、注文で選んだ具——豚もつ、鴨血、練り物、海老、豚レバー——を載せてもらう方式で、値段は選んだ皿の数で決まる。スープが濃いので、麺だけでなく汁まで飲み干す人が多い。廈門の沙茶面はマレー・インドネシア由来の沙嗲(サテ)が海を渡って土着化した味で、この街の食の背骨にあたる。最寄 斗西路(鎮海路駅)価格 12〜20元 / 1碗 3好清香×焼肉粽竹の葉を開くと、醤油で色づいたもち米から湯気が上がる。中には豚の角煮、干し椎茸、栗、鹹蛋の黄身、干し海老が包み込まれ、米一粒ずつに脂と出汁がしみている。廈門の焼肉粽はそのまま食べず、甜辣醤(甘辛いタレ)と沙茶醤をかけ、パクチーを散らして食べるのが地元流。ひとつでかなり腹に溜まるので、二人で分けて他の小吃に腹を残すのが賢い。最寄 中山路(局口街ちかく)価格 6〜8元 / 1個 4蓮歓海蠣煎×海蠣煎小粒の牡蠣を、さつまいも澱粉を溶いた生地でつなぎ、卵を割り入れて鉄板で焼く。縁はカリッと、中はとろりと半熟のまま残る。仕上げに葱と菜花(もしくはニラ)を散らし、甜辣醤をひと筋。牡蠣の塩気と生地の甘み、タレの酸味が一皿で交わる。台湾の蚵仔煎とよく似ているが、廈門のものは澱粉の膜が薄めで、牡蠣の存在が前に出る。焼きたてを立ったまま食べるのが一番。最寄 局口街(中山路)価格 15〜20元 / 1皿 5小吃佳味再添×芋包蒸した芋(里芋の一種・檳榔芋)を潰して皮にし、中に豚肉、椎茸、干し海老、筍などの餡を詰めて蒸し上げる。皮はもっちりと粘り、噛むと芋の甘みと餡の塩気が交互にくる。廈門では甜辣醤か沙茶醤をつけて食べる。見た目は地味だが、芋の皮ものは手間がかかるため作る店が減っており、老舗小吃店で頼めるのは貴重。ひとつが小ぶりなので、他の点心と少しずつ組み合わせやすい。最寄 大同路(中山路)価格 5元前後 / 1個 6甘味阿吉仔(吉治百貨)×椰子餅薄い層状の皮の中に、ココナッツと砂糖を練った白い餡が入った焼き菓子。かじると皮がほろほろと崩れ、ココナッツの甘い香りが広がる。素朴で懐かしい甘さで、脂っこくない。緑豆糕や馅饼と並んで、廈門の昔ながらの茶請け菓子として親しまれてきた。中山路の店は復古調の内装で、二階でお茶とともに食べられる。土産に箱で買って帰る人も多い。最寄 中山路(東段)価格 3〜5元 / 1個
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