沙坡尾ルート

廈門 · 沙坡尾ルート

沙坡尾ルート

漁港の面影を残す避風塢を囲んで、海鮮とカフェが同居する街を歩く。醉壹号の炒海鮮に始まり、土笋凍・姜母鴨と閩南の一皿を挟みながら、珈琲や石花膏で一息。夜は避風塢のまわりで炭火の海蠣まで。

🚌 バス・BRT 沙坡尾(厦門大学 西門ちかく)🚶 徒歩 約100分🍽 一皿 6

沙坡尾とはどんな場所か

沙坡尾(さはび)は、廈門島の南岸にある小さな入り江で、島にかつて数多くあった「避風塢(ひなん港)」の最後のひとつが残る場所です。名前は、砂浜が弧を描いて尾を引くように見えたことに由来します。長らく廈門の漁業の拠点で、色とりどりの漁船がひしめく内港でしたが、埋め立てと都市化のなかで漁港としての役目を終え、今は水をたたえた避風塢と、それを囲む古い集落だけが残りました。2010年代以降、その古い建物や倉庫を改装したカフェ、雑貨店、アートスペースが集まり、漁港の記憶とクリエイティブな街の空気が同居する、廈門でも独特の一角になっています。すぐ隣は厦門大学と南普陀寺で、学生や若い旅行者の姿も多く見られます。

海の一皿と、街のコーヒー

沙坡尾の食は、二つの層でできています。ひとつは海。避風塢のまわりには海鮮大排档が並び、氷の上のその日の魚介——血蛤、蟶子、皮皮蝦、青蟹——を指して選び、蒸す・炒める・焼くを頼みます。夜になれば卓が路上まで広がり、炭火で焼く蒜蓉海蠣の香りが漂う。土笋凍のような海辺の珍味も、この界隈でこそ出会いやすい一皿です。もうひとつは、若い街の甘さと苦さ。改装カフェが淹れるハンドドリップの珈琲、海藻から作る冷たい石花膏、そして体を温める姜母鴨——塩気の続く海鮮の合間に、甘いものや一杯の珈琲を挟むことで、口も体もリセットされます。海の濃さと、街の軽さ。この緩急こそが沙坡尾の歩き方です。

このルートの歩き方

起点は沙坡尾の避風塢。まず醉壹号のような海鮮大排档で卓を囲み、その日の海のものを何品か頼んで、この街の主役を押さえます。そこから大学路沿いを歩き、土笋凍で海辺の珍味を試し、少し進んで姜母鴨の土鍋で体を温める。塩気が続いたら、32HOWのようなカフェに入って珈琲で一息、あるいは石花膏で口を冷やします。日が暮れたら避風塢に戻り、炭火で焼く蒜蓉海蠣を一個ずつ。全体で徒歩1時間半ほどですが、カフェで座る時間を含めると半日仕事になります。昼は海鮮とカフェ、夜は炭火——時間帯で街の顔が変わるので、夕方をまたいで組むと沙坡尾を一日で味わえます。

ルートマップ

沙坡尾避風塢 → 大学路 → 厦門大学(漁港跡の海鮮とカフェ) · 番号は下の一皿と対応

大学路避風塢演武路頂澳仔路華新路沙坡尾避風塢🎓厦門大学🌉演武大橋1炒海鮮(時価の地魚…2土笋凍3姜母鴨4ハンドドリップ珈琲5石花膏(緑豆・仙草…6蒜蓉烤海蠣

このルートの一皿(6)

タップすると各店・各一皿の詳細へ

1酔壹号海鮮大排档×炒海鮮(時価の地魚・貝)氷の上に並んだその日の海のものを指差して選び、蒸す・炒める・煮るを頼む方式。血蛤、蟶子(マテ貝)、花蛤、皮皮蝦(シャコ)、青蟹あたりが廈門の定番で、沙茶や豆豉、ニンニクで手早く炒めてもらう。港町らしく素材の鮮度が主役で、味付けは濃すぎない。夜になると避風塢のまわりに卓が並び、ビールと一緒に賑やかになる。人数が多いほど品数を頼めて楽しい一軒。最寄 沙坡尾避風塢価格 時価 / 1人100元前後 2沙坡尾 土笋凍の店×土笋凍「土笋」と呼ばれる海の環虫(星虫)を煮出し、その煮汁が冷えて固まったゼリー。中に虫の身がそのまま透けて見える。見た目に驚くが、味は磯の出汁が澄んだゼリーで、独特のコリコリした歯ざわりがある。冷たいまま、醤油や芥子、甜辣醤、香菜、大根の千切りを合わせて食べる、閩南のれっきとした珍味。廈門から泉州にかけての海辺で古くから食べられてきた、夏に涼をとる一皿でもある。最寄 大学路(沙坡尾)価格 8〜12元 / 1皿 3大学路 姜母鴨の店×姜母鴨番鴨(マスコビーダック)を、ごま油で炒めた大量の老姜(ひね生姜)と紹興酒、醤油でじっくり煮込み、土鍋のまま炭火にかけて供される。生姜の辛みと鴨の脂が絡み合い、汁気が飛ぶまで煮詰まった身は香ばしく引き締まる。食べ進むと体の芯から温まる、閩南・台湾で冬に好まれる一皿。鍋の底で乾かない程度に汁を残し、余ったタレはご飯や麺線にかけて最後まで使う。最寄 大学路(沙坡尾)価格 半羽 40〜60元 432HOW 珈琲店×ハンドドリップ珈琲沙坡尾は漁港の面影を残しつつ、古い建物を改装したカフェが増えた一帯。ここは一杯ずつ淹れるハンドドリップが軸で、窓からは避風塢に停まる船と、その向こうの演武大橋が見える。海鮮や小吃で塩気の続いた口を、酸味のある一杯でいったんリセットするのにいい。豆は浅煎りから深煎りまで選べ、店員に好みを伝えると勧めてくれる。歩き疲れたら、ここで一息入れてから後半へ。最寄 大学路(沙坡尾)価格 30〜40元 / 1杯 5甘味大学路 石花膏の店×石花膏(緑豆・仙草入り)石花菜という海藻を煮出して冷やし固めた、透明でぷるんとしたゼリー。細く刻んで碗に盛り、蜂蜜や黒糖蜜をかけ、緑豆、仙草、白玉、小豆、フルーツなどから好きな具を載せて食べる、閩南の冷たい甜品。海藻由来なので後味がすっきりしていて、暑い廈門の午後にちょうどいい。氷を効かせた一杯は、姜母鴨や海鮮で温まった体を落ち着かせる。歩きながらでも、店先でも食べられる手軽さ。最寄 大学路(沙坡尾)価格 8〜12元 / 1杯 6避風塢の炭焼き海鮮×蒜蓉烤海蠣殻付きの牡蠣を炭火にかけ、みじん切りのニンニクと葱油、唐辛子を載せて焼く。殻の中で牡蠣の汁とニンニクが煮立ち、香りが立ったところを、殻からそのまますすって食べる。廈門の牡蠣は小ぶりだが味が濃く、火を通すと甘みが増す。海鮮煎とはまた違う、素材そのものを味わう食べ方。夜に避風塢のまわりで焼かれることが多く、ビール片手に一個ずつつまむのに向く。焼きたての熱いうちが身上。最寄 沙坡尾避風塢価格 時価 / 数個から
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