八市(第八市場)ルート

廈門 · 八市ルート

八市(第八市場)ルート

廈門の台所・第八市場を、朝いちばんに歩く。乌糖の沙茶面に始まり、市場で焼く海蠣煎、営平路の面線糊、大同の鴨肉粥と、地元の一日の食を辿る。締めは八市の五香と満煎糕まで。

🚇 地下鉄1号線 中山公園駅🚶 徒歩 約90分🍽 一皿 6

八市とはどんな場所か

八市は、正式には「第八市場(第八菜市場)」といい、廈門旧市街の中心にある生鮮市場です。開禾路・営平路を軸に、海鮮・肉・野菜・乾物の店がびっしりと連なり、廈門島でいちばん活気のある「街の台所」として、地元の暮らしを支えてきました。台湾海峡に面した港町だけあって、とりわけ目を引くのが海鮮の充実ぶりで、朝には水揚げされたばかりの魚や貝、生きた蟹や海老が氷の上に並びます。市場そのものは食材を買う場所ですが、その通路や周縁には、仕入れた食材をその場で調理して出す小吃店や惣菜屋が点在しています。つまり八市は、廈門の人が「材料を買う場所」であると同時に、「できたてを食べる場所」でもある。観光地化されきっていない、生活の匂いの濃い一角です。

市場で食べる、というかたち

八市の面白さは、「仕入れ」と「調理」が同じ場所にあることです。海蠣煎の店は、数メートル先の魚屋から牡蠣を仕入れて焼く。だから鮮度で勝負ができ、粒の大きさも数も皿の上ではっきり分かります。沙茶面や面線糊、鴨肉粥といった汁もの・粥ものは、朝の市場で働く人や買い物客の胃を温める朝食として根づき、五香や満煎糕のような揚げ物・焼き菓子は、小腹を満たす一本、締めの甘味として買われてきました。市場は午前がいちばん元気で、海鮮の店も小吃店も朝から動きますが、昼を過ぎると店じまいを始めるところも出てきます。だから八市は、朝に歩くのが正解。人と荷車が行き交う狭い通路を、揚げ物の匂いと魚の匂いを浴びながら進む——その雑然とした活気そのものが、この市場の味の一部です。

このルートの歩き方

起点は民族路側。まず八市に入る前に、乌糖の沙茶面で一碗すすって腹の芯を作ります。行列の名店なので、開店直後の早い時間ほど有利です。そこから開禾路の市場に入り、陈师傅の海蠣煎を焼き台の前で受け取り、営平路へ抜けて面線糊で胃を落ち着ける。市場の外れ、厦禾路まで出れば、全日営業の大同鴨肉粥があり、朝食にも夜食にもなります。締めは八市の中で、阿杰の五香を一本つまみ、満煎糕を焼きたてで切ってもらって甘く終わる。全体で徒歩1時間半ほど、市場は迷路のように入り組んでいるので、通路の匂いに引かれて寄り道するくらいがちょうどいい。海鮮を持ち帰りたいなら、食べ歩きの最後に生鮮を見て回るのがおすすめです。

ルートマップ

開禾路 → 営平路 → 厦禾路(地元の朝市と小吃) · 番号は下の一皿と対応

開禾路営平路民族路厦禾路開元路古営路🐟八市入口🏮開元路老街🚇中山公園駅1沙茶麺2海蠣煎3面線糊4鴨肉粥5五香巻6満煎糕

このルートの一皿(6)

タップすると各店・各一皿の詳細へ

1烏糖沙茶麺×沙茶麺八市のそばにある沙茶面の人気店で、開店から昼にかけて長い列ができる。スープは沙茶醤に落花生と干し海老、大骨のだしが重なり、濃厚だが後味は軽い。名物は「猪心(豚の心臓)」「猪腰(腎臓)」など下処理の丁寧なもつで、臭みがなくコリコリとした食感が残る。具を指して選ぶと店員が湯がいて麺に載せてくれる。廈門の沙茶面の中でも味が濃い部類で、汁まで飲み干す人が多い一杯。最寄 民族路(八市ちかく)価格 15〜25元 / 1碗 2陳師傅専業海蠣煎×海蠣煎八市の中で仕入れた牡蠣をその場で焼く一軒。市場の鮮度がそのまま出るのが強みで、粒の大きさと数が皿の上ではっきり分かる。さつまいも澱粉の生地は薄めに広げ、卵と葱を絡めて縁を香ばしく焼き上げる。甜辣醤をかけて、牡蠣のミルキーな甘みと生地の香ばしさを一緒に。市場の雑踏の中、焼き台の前で待って受け取り、熱いうちに食べるのがこの一皿の正しい味わい方。最寄 開禾路(八市)価格 15〜25元 / 1皿 3営平路 面線糊の店×面線糊極細の素麺(面線)を、澱粉でとろみをつけた出汁で煮込み、糊状になるまで炊いた一碗。麺は形を失いかけ、汁と一体になってすする。牡蠣、大腸、鴨血、蝦、滷蛋などから具を選んで載せ、胡椒と香菜、油葱酥(揚げ葱)を振る。優しい塩気で、朝いちばんに胃を起こすのにちょうどいい。「北に胡辣湯あり、南に面線糊あり」と言われる、廈門の朝食の定番。最寄 営平路(八市)価格 8〜12元 / 1碗 4大同鴨肉粥×鴨肉粥鴨を炊いた出汁で米を煮た粥に、薄く切った鴨肉を載せた一碗。粥は米粒が形を残す広東式の生滾粥に近く、鴨の脂と旨みがしみている。胡椒と香菜、油葱酥を振り、卓上の醤油ダレや甜辣醤で味を足す。鴨のもつや血を合わせても旨い。全日営業で、朝食にも夜食にもなり、遅くまで働く人や夜更かしの客が一碗すすりに来る。八市の外れ、厦禾路沿いにある庶民の粥店。最寄 厦禾路174号(八市外)価格 8〜15元 / 1碗 5小吃阿杰五香×五香巻豚肉、玉葱、荸薺(クワイ)などを五香粉で調味し、豆腐皮で細長く巻いて揚げた閩南の惣菜。皮はパリッと、中は肉汁と玉葱の甘みでしっとり。切り分けて、甜辣醤やニンニク酢につけて食べる。揚げたては香りが立ち、市場の一角で一本ずつ買って歩き食べするのに向く。名前の「五香」は五香粉に由来し、蟹も入らない海蠣煎と同じで、香りの名がそのまま料理名になっている。最寄 八市(開禾路)価格 約4元 / 1本 6甘味八市 満煎糕の店×満煎糕発酵させた生地を大きな平鍋でふっくらと焼き、砂糖と砕いた落花生(または黒胡麻)を散らして二つ折りにする閩南の焼き菓子。表面はきつね色、中は気泡でスポンジのように軽い。落花生の香ばしさと砂糖のじゃりっとした食感が、温かい生地に溶ける。焼きたてを切り分けてもらい、その場で頬張るのが一番。素朴な甘さで、市場めぐりの締めや、面線糊の後の甘味にちょうどいい。最寄 八市(営平路)価格 5〜8元 / 1切れ
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