田子坊・打浦橋ルート

上海 · 田子坊・打浦橋ルート

田子坊・打浦橋ルート

旧フランス租界のへり、泰康路から枝分かれする石庫門の路地が田子坊。工房やカフェに変わった煉瓦の小道を抜け、打浦橋の生煎や瑞金二路の蔥油餅、淮海路の甘味までを、歩きながらひと口ずつ拾っていく半日の道のり。

🚇 地下鉄9号線「打浦橋」駅から徒歩🚶 徒歩 約90分🍽 一皿 6

石庫門の路地が市場になった

田子坊はもともと泰康路の裏手に広がる住居の路地で、石庫門と呼ばれる煉瓦造りの長屋が肩を寄せている。二十年ほど前から画廊や工房が空き家に入り、やがてカフェや雑貨店、小さな食べ物の店が増えて、迷路のような区域になった。今も頭上には洗濯物が揺れ、住む人の暮らしと観光が同じ路地に同居する。道幅は人がすれ違える程度で、看板は壁や扉に小さく掲げられるだけ。だからここでは、地図よりも香りと行列が目印になる。打浦橋の駅を出て泰康路へ向かえば、すぐにその入り組んだ気配が始まる。

食べ歩きは「ひと口ずつ」で

この一帯の食べ物は、腰を据えて食べる一皿より、歩きながら摘む小さなものが主役になる。鉄鍋で焼く生煎、炉に貼りつけて焼く蔥油餅、鉄板の鮮肉月餅、量り売りの糕団、そして締めの温かい酒釀圓子。どれも一つ二つから頼め、紙や箱に入れてもらって次の路地へ運べる。甘い物と塩気のある物を交互に挟むと、半日歩いても飽きがこない。価格は目安で、小さな現金払いの店が多いので、少額の紙幣や硬貨を用意しておくと流れが途切れない。路地のカフェで一度休み、残りを歩き切るのがちょうどよい配分になる。

このルートの歩き方

打浦橋駅直結の日月光中心で生煎を一つ摘み、地上に出て瑞金二路を北へ。路地の奥の阿大蔥油餅で焼きたてを一枚受け取ったら、淮海中路へ上がって光明邨の鮮肉月餅、少し先の沈大成で條頭糕や青團を選ぶ。ここで甘い物を手に、泰康路へ戻って田子坊の路地に入る。工房や画廊を抜けてKommuneの中庭でコーヒーをひと休み。最後は淮海路の裏手、襄陽南路の喬家柵で温かい酒釀圓子を一椀。全体で約90分、寄り道を楽しむなら半日見ておきたい。昼前後は路地も店も混むので、朝の早い時間か夕方が歩きやすい。

ルートマップ

打浦橋駅 → 瑞金二路 → 泰康路・田子坊の路地 → 淮海中路(歩く順) · 番号は下の一皿と対応

泰康路建国中路瑞金二路打浦路思南路🚇打浦橋駅🎨田子坊🏬日月光中心1生煎饅頭2蔥油餅3鮮肉月餅4條頭糕・青團5コーヒーと焼き菓子6酒釀圓子

このルートの一皿(6)

タップすると各店・各一皿の詳細へ

包1粉もの小楊生煎(日月光中心店)×生煎饅頭鉄鍋に生煎を隙間なく並べ、蓋をして蒸し焼きにする。底はきつね色に煎り、上半分は白いまま。焼き上がると店員が大鍋を回し、胡麻と刻み葱をひと振りする。皮は厚めでもっちり、噛むと豚肉の餡から熱い肉汁がにじむ。日月光中心の地下、打浦橋駅の改札からそのまま入れる一角で、昼どきは列が絶えない。二個か四個から頼め、小さな椀の牛肉湯や粉絲湯を添えるのが土地のやり方。熱いので最初のひと口は皮を少し齧り、湯気を逃がしてから啜るとよい。最寄 打浦橋駅直結、日月光中心B2価格 6個 18元 串2小吃阿大蔥油餅(瑞金二路)×蔥油餅刻んだ青葱とラードを練り込んだ生地を手で丸め、平たく伸ばして浅い油で両面を焼き、最後に炉の内壁へ貼りつけて余分な脂を落とす。表面は幾層にも割れ、噛むと葱の香りと塩気が立つ。注文ごとに一枚ずつ焼くので、路地の奥でしばらく待つことになる。店主の阿大は茂名南路の路地で長く焼き続け、のち瑞金二路の小さな間口に移った。看板はほとんどなく、焼ける音と香りが目印。熱いうちに紙袋のまま齧り、手を汚しながら歩くのがこの一帯らしい。最寄 打浦橋駅から瑞金二路を北へ徒歩8分価格 8元 肉3肉光明邨大酒家(淮海中路)×鮮肉月餅層の多い酥皮で豚ひき肉の餡を包み、鉄板で香ばしく焼き上げる塩味の月餅。甘い広式月餅とは別物で、上海では一年を通して食べられ、焼きたてを狙う人が店頭に並ぶ。皮はほろりと崩れ、肉汁がしみた底はしっとりする。餡は生姜と醤油でまとめた素直な味つけ。淮海中路のこの老舗は昼夜で焼き続け、ガラス越しに鉄板が見える。田子坊や瑞金二路から淮海中路へ上がれば歩いて行ける距離で、一個ずつ紙に包んでもらい、路地へ戻る道すがら齧るのがちょうどよい。最寄 打浦橋駅から淮海中路へ徒歩12分価格 1個 7元 甘4甘味沈大成×條頭糕・青團條頭糕は糯米の餅で小豆の餡を細長く巻いたもので、表面に金木犀を散らすこともある。もっちりと歯に沿い、餡は甘さ控えめ。青團は蓬やよもぎで緑に染めた皮に餡を包んだ春の点心で、近年は塩玉子の黄身と肉鬆を混ぜた鹹口も人気がある。沈大成は上海の老舗糕団店で、量り売りの棚にその日の品が並ぶ。田子坊の路地で甘い物を食べたくなったら、淮海路寄りのこの店で二つ三つ選び、箱に入れてもらって歩きながら摘む。日持ちしないので当日に食べきりたい。最寄 打浦橋駅から淮海中路方面へ徒歩10分価格 2個 10〜14元 酒5飲Kommune(公社/田子坊)×コーヒーと焼き菓子田子坊の石庫門の中庭に卓を広げた、古くからの屋外カフェ。煉瓦の壁に囲まれた一角で、路地歩きのあいだに腰を下ろし、濃いめのコーヒーと焼きたての菓子で休むのに向く。朝はブランチ、昼は珈琲、夜はビールと、時間で表情が変わる。注文は店内のカウンターで、席は中庭に点在する。周囲は雑貨店や画廊が密集し、人の流れを眺めながら座っていられる。甘い物は日替わりで、スコーンやケーキが並ぶことが多い。歩き疲れたら、ここで路地の喧騒を少し離れるとよい。最寄 打浦橋駅から田子坊へ徒歩5分価格 コーヒー 30〜40元 甘6甘味喬家柵(襄陽南路)×酒釀圓子小さな白玉を甘酒(酒釀)の汁で煮た温かい甘味。酒釀のほのかな発酵の香りと米の甘み、溶き卵の帯、金木犀のひとさじが重なり、仕上げに乾した桂花が浮く。圓子は餡のない小粒で、つるりと喉を通る。喬家柵は上海の老舗点心店で、擂沙圓や各種の糕団と並んでこの一椀が定番。襄陽南路の店は淮海路の裏手にあり、田子坊から西へ流れる道筋に当たる。甘い路地歩きの締めに、熱い汁物をひと椀。体が温まり、散策の疲れがほどける。冷めると風味が落ちるので、席で温かいうちに。最寄 打浦橋駅から襄陽南路方面へ徒歩14分価格 1椀 12元
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