上海 · 田子坊・打浦橋ルート
田子坊・打浦橋ルート
旧フランス租界のへり、泰康路から枝分かれする石庫門の路地が田子坊。工房やカフェに変わった煉瓦の小道を抜け、打浦橋の生煎や瑞金二路の蔥油餅、淮海路の甘味までを、歩きながらひと口ずつ拾っていく半日の道のり。
石庫門の路地が市場になった
田子坊はもともと泰康路の裏手に広がる住居の路地で、石庫門と呼ばれる煉瓦造りの長屋が肩を寄せている。二十年ほど前から画廊や工房が空き家に入り、やがてカフェや雑貨店、小さな食べ物の店が増えて、迷路のような区域になった。今も頭上には洗濯物が揺れ、住む人の暮らしと観光が同じ路地に同居する。道幅は人がすれ違える程度で、看板は壁や扉に小さく掲げられるだけ。だからここでは、地図よりも香りと行列が目印になる。打浦橋の駅を出て泰康路へ向かえば、すぐにその入り組んだ気配が始まる。
食べ歩きは「ひと口ずつ」で
この一帯の食べ物は、腰を据えて食べる一皿より、歩きながら摘む小さなものが主役になる。鉄鍋で焼く生煎、炉に貼りつけて焼く蔥油餅、鉄板の鮮肉月餅、量り売りの糕団、そして締めの温かい酒釀圓子。どれも一つ二つから頼め、紙や箱に入れてもらって次の路地へ運べる。甘い物と塩気のある物を交互に挟むと、半日歩いても飽きがこない。価格は目安で、小さな現金払いの店が多いので、少額の紙幣や硬貨を用意しておくと流れが途切れない。路地のカフェで一度休み、残りを歩き切るのがちょうどよい配分になる。
このルートの歩き方
打浦橋駅直結の日月光中心で生煎を一つ摘み、地上に出て瑞金二路を北へ。路地の奥の阿大蔥油餅で焼きたてを一枚受け取ったら、淮海中路へ上がって光明邨の鮮肉月餅、少し先の沈大成で條頭糕や青團を選ぶ。ここで甘い物を手に、泰康路へ戻って田子坊の路地に入る。工房や画廊を抜けてKommuneの中庭でコーヒーをひと休み。最後は淮海路の裏手、襄陽南路の喬家柵で温かい酒釀圓子を一椀。全体で約90分、寄り道を楽しむなら半日見ておきたい。昼前後は路地も店も混むので、朝の早い時間か夕方が歩きやすい。
ルートマップ
打浦橋駅 → 瑞金二路 → 泰康路・田子坊の路地 → 淮海中路(歩く順) · 番号は下の一皿と対応
このルートの一皿(6)
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