ペナン · リトルインディアルート
リトルインディアルート
世界遺産地区の一角、市場通りやトランスファー・ロードのあたりに、インド系とインド系ムスリム(マム)の食が集まる街区がある。カレーをかけるナシ・カンダール、空中で伸ばすロティ・チャナイ、引いて泡立てるテ・タレ、包み焼きのムルタバ、椰子飯のナシ・レマ、甘いアポン。香辛料と鉄板の街だ。
香辛料とマムの台所
リトルインディアの食は、インド系とインド系ムスリム(マム)の台所から来ている。マムの食堂は華人でもマレーでもない第三の柱で、ペナンの食を語るのに欠かせない。看板料理はナシ・カンダール。白飯に鶏や魚、卵、野菜の惣菜をのせ、数種類のカレーを重ねて「かける(banjir)」。カレーが混ざり合うのが身上で、辛さより深みで食べさせる。ロティ・チャナイは練った生地を空中で薄く伸ばし、鉄板で層を作りながら焼く。ムルタバはその生地に香辛料の挽き肉と卵を包む。ハラルの店が多く、豚を使わない。ターメリック、クミン、カレー粉、そして甘い引き茶。華人街の醤油と炭とはまた別の、香辛料の語彙でできた一帯だ。
鉄板とカレーの一日
この一帯は、時間帯で表情が変わる。朝はロティ・チャナイとダール(豆)カレー、熱い甘い引き茶で始まる。焼く手つきそのものが見どころで、生地が空中で薄くなる様子に足が止まる。チョウラスタ市場やトランスファー・ロードには、マレー系のナシ・レマの屋台も並ぶ。ココナッツで炊いた飯に辛甘のサンバル、揚げ小魚、落花生を添え、バナナの葉に包んだ小さな一つが朝の軽食になる。昼から夜にかけては、ナシ・カンダールとムルタバが中心だ。カレーは指差しで選び、店員がその場で盛る。マムの食堂は夜遅くまで開くので、締めの一皿にも向く。甘いものは、米粉と椰子の生地を丸い鉄鍋で焼くアポンや、蒸し菓子のプトゥ・ピリン。辛い一日を、椰子の甘さで静かに閉じる。
このルートの歩き方
コムタから世界遺産地区の南東へ歩き、市場通りの周辺から入る。朝に動けるなら、まずトランスファー・ロードのロティ・チャナイで一枚、ダールカレーに浸して手でちぎる。チョウラスタ市場のあたりでナシ・レマの小さな包みを一つ、早い時間に売り切れるので朝のうちに。昼はチュリア通りの脇のライン・クリアでナシ・カンダール。惣菜を指差しで選び、数種のカレーをかけてもらう。キャンベル通りの老舗ハミーディヤに寄れば、包み焼きのムルタバを数人で分けられる。食事の合間には、マムの食堂で引き茶を一杯。締めは、リトルインディアの甘いアポンを紙に包んでもらい、歩きながら一枚ずつ。全体で2時間ほど。ハラルの店が多く豚は使わない。辛さは店で加減を頼めるので、苦手なら控えめにと伝えたい。支払いは現金が確実だが、店によってはカードやコード決済も使える。
ルートマップ
市場通り → トランスファー・ロード → チョウラスタ市場(マム&インドの一皿) · 番号は下の一皿と対応
このルートの一皿(6)
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