ジョージタウン世界遺産ルート

ペナン · ジョージタウン世界遺産ルート

ジョージタウン世界遺産ルート

世界遺産に登録された旧市街の中心に、華人ホーカーの食が路地ごとに息づいている。炭火の炒粿條、汁なしの雲呑麺、蝦膏の豬腸粉、澄んだ粿條湯、八角の鴨肉粿汁、そして締めの煎蕊。チュリア、キンバリー、キャンベル、新街を、一皿ずつ辿る道だ。

🚶 コムタ/チュリア通りから徒歩圏。世界遺産地区は歩いて回れる🚶 徒歩 約120分🍽 一皿 6

粿條と麺の華人街

ジョージタウンの華人ホーカーは、米の平打ち麺「粿條」と卵麺を軸に回っている。同じ粿條でも、炭火で炒めれば炒粿條になり、澄んだ湯に沈めれば粿條湯になる。雲呑麺は汁なしで叉焼を添え、豬腸粉は蒸した米の生地に黒く甘い蝦膏をかける。鴨肉粿汁は八角の効いた鴨の煮汁で幅広の生地を煮る。潮州・福建・広東の移民が持ち込んだ作りが、狭い路地に代々受け継がれてきた。派手な看板より、鑊気(鍋の火の香り)や炭の煙が店の在り処を教える。まずは軽い一皿を分け合い、通りの流れに身を置くところから始めたい。

炭と鑊気

この街の味を決めるのは、火の入れ方だ。炒粿條は強い炭火で一気に炒め、醤油の焦げと海老の香りを麺に移す。鑊気と呼ばれる、その鍋の火の香りが一皿の善し悪しを分ける。だから名店は一皿ずつ炒り、行列が伸びても火を落とさない。汁ものは対照的に、鶏や鴨、海老の殻から静かにひいた澄んだスープで食べさせる。粿條湯の透明な汁は、炒粿條の濃さのあとに口を落ち着ける。ペナンの豬腸粉や鴨肉粿汁には黒く甘い蝦膏や八角の香りが差し、辛さより香りと甘みで奥行きを作る。強い火の一皿と静かな一杯を交互に取ると、味の疲れが出にくい。卓上の辣椒醤(サンバル)は少しずつ足して、自分の輪郭を決めたい。

このルートの歩き方

コムタかチュリア通りを起点に、まずは日のあるうちにシアム路の炒粿條で一皿。強い炭火の香りを覚えたら、新街の古いコピティアムに寄って汁なしの雲呑麺を軽く。昼を過ぎたら南のペナン・ロードへ回り、脇道のロー・ケン・クイで煎蕊を一杯、氷で口を冷ます。夕方、キンバリー通りに夜市が立ち始めたら、豬腸粉をつまみ、粿條湯で一度腰を落ち着け、締めに八角の効いた鴨肉粿汁を分け合う。昼の炒め物、午後の甘味、夜の屋台と、時間帯で表情が変わる街だ。全体で2〜3時間。歩ける距離だが、蒸し暑いので水を手元に置き、混む午後と週末は行列を見込んでおきたい。

ルートマップ

チュリア通り → キンバリー通り → キャンベル通り → 新街(華人ホーカーの核) · 番号は下の一皿と対応

チュリア通りキンバリー通りキャンベル通り新街ペナン・ロードカーナボン通り🚌コムタ🏛️ブルー・マンション🍧ペナン・ロード煎蕊1チャー・クイティオ2ワンタンミー3チーチョンファン4クイティオ・トゥン5ドゥック・クイチャ…6チェンドル

このルートの一皿(6)

タップすると各店・各一皿の詳細へ

1シアム路 炒粿條×チャー・クイティオ暹羅律炒粿條 × 炒粿條炭火の強い火で、薄い粿條を海老・アサリ・もやし・ニラ・卵と一気に炒める。醤油の焦げた香りと鑊気(鍋の火の香り)が、そのまま一皿に移る。屋台の主人が一人前ずつ手早く返すので、行列は長くても鍋の回転は速い。皿は小ぶりで脂は多くないが、炭の香りが後を引く。夕方に炭をおこし、売り切れで終う。最寄 シアム路(マカリスター路そば)価格 10〜13リンギット 2シントラ通りの雲呑麺屋×ワンタンミー新街雲吞麵 × 雲吞麵細い卵麺を湯がき、醤油とラードで和えて、叉焼を薄く並べる。スープに沈めた雲呑は別の小碗で添えられ、青菜が少し。汁なしの和え麺なので、まず麺だけを混ぜ、次に雲呑を挟むと味が二段で変わる。辛いのが好みなら卓上の漬け青唐辛子を少し。朝の一杯として食べる人が多い。最寄 ロー・チントラ(新街)価格 6〜8リンギット 3小吃キンバリー通りの豬腸粉×チーチョンファン汕頭街豬腸粉 × 豬腸粉蒸した米の平打ちを筒状に巻き、鋏で切り分け、甘い蝦膏(蝦醤)のたれと辣椒醤、ごまを重ねる。ペナンの豬腸粉は香港式と違い、この黒く甘い蝦のたれが要で、匂いは強いが後味は丸い。柔らかくつるりとして、屋台の前で立ったまま一皿を平らげられる。夜市の入口の軽い一皿として選ばれる。最寄 ロー・キンバリー(汕頭街)価格 4〜6リンギット 4soupキンバリー通りの粿條湯×クイティオ・トゥン汕頭街粿條湯 × 粿條湯鶏と鴨の骨でひいた澄んだスープに、平たい粿條を沈め、鴨肉や肉団子、鴨血、青ねぎを載せる。炒粿條の同じ麺を、今度は湯で食べる静かな一杯。透明な汁は見た目より滋味が深く、胡椒を振ると輪郭が締まる。夜、脂の濃い一皿の合間に挟むと、口が落ち着く。最寄 ロー・キンバリー(汕頭街)価格 6〜9リンギット 5キンバリー通り 鴨肉粿汁×ドゥック・クイチャップ汕頭街鴨肉粿汁 × 鴨肉粿汁八角と醤油で長く煮た鴨の湯に、幅広の粿汁(米の生地)を浮かべ、鴨肉・煮玉子・厚揚げ・鴨のもつを好みで選ぶ。汁は甘く香ばしく、薬膳の香りが鼻に抜ける。粿汁はつるりと崩れやすく、鴨の脂を吸って重い。夜の締めに、鴨肉を数種類のせて一碗を分け合う人が多い。最寄 ロー・キンバリー(汕頭街)価格 8〜14リンギット 6甘味ペナン・ロード煎蕊×チェンドル檳城道潮州煎蕊 × 煎蕊かき氷の下に、緑色の米の麺(チェンドル)、小豆、椰子糖の蜜、ココナッツミルクを重ねる。緑の麺はつるりと喉を通り、椰子糖の黒蜜が香ばしく甘い。氷が溶けるほど味がなじむので、急がず匙で底から混ぜる。ペナンの午後は蒸し暑く、辛い一皿の後にこれを一杯挟むと、体がほどける。最寄 ロー・ケン・クイ(ペナン・ロード脇)価格 4〜6リンギット
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