媽閣・下環ルート

マカオ · 媽閣ルート

媽閣・下環ルート

媽閣廟の線香の煙から、ポルトガル料理の路地へ入るルート。唐辛子とココナツで焼くアフリカンチキン、干し鱈のコロッケ、黄色いソースの葡國雞、家庭の免治、そして木屑のような冷菓。四百年の植民地が残した味が、下町の坂道に静かに続く。

🚇 マカオ半島南端・媽閣廟前地。半島中心からバスまたは徒歩、路面の坂道が多い🚶 徒歩 約110分🍽 一皿 6

媽閣廟から下町の食卓へ

このルートは、マカオ最古とされる媽閣廟の前から始まる。渦を巻く線香の下、ポルトガル人が上陸した頃の街並みがそのまま残り、石畳の坂道に古い商店と食堂が並ぶ。この一帯は、広東料理とポルトガル料理が四百年かけて溶け合った土生葡人(マカニーズ)の味の土地だ。派手な観光地ではないぶん、家庭の延長のような素朴な料理に出会える。まずは廟に手を合わせ、海に面した河邊新街を歩きながら、店先に貼られた葡国菜の品書きを一つずつ読んでいくとよい。焼き物が多く時間がかかるので、早めに店を決めるのが肝心だ。

香辛料と干し鱈、そして甘い締め

この土地の料理は、ポルトガル人が航路の各地から持ち帰った香辛料の記憶でできている。非洲雞は唐辛子とココナツのソースで鶏を焼き、辛さの奥に甘みとナッツのこくを潜ませる。馬介休(干し鱈)はコロッケや焼き物になり、干した魚の塩気と旨みを伝える。葡國雞はインドや東南アジアの香りを含んだ黄色いソースで、名に反してマカオ独自の一皿だ。免治は醤油とウスターソースで炒めた挽肉に半熟卵をのせた家庭の味。締めには、砕いたビスケットとクリームを重ねた木糠布甸を冷たいまま一つ。辛いものと乳のものを交互に置くと、重い皿も進む。

このルートの歩き方

媽閣廟前地でバスを降り、まず廟に参ってから右手の萬里長城の坂を上る。港務局大楼の黄色い外壁を横目に、河邊新街へ下ると海沿いに食堂が続く。昼は混む前に一軒を決め、非洲雞か葡國雞を頼んで腰を据える。焼き上がりを待つ間に馬介休のコロッケを前菜として分けるとよい。夕方は下環街市の周りに海鮮の店が開き、咖喱蟹を囲むなら二人以上で。締めは木糠布甸を冷たいまま。坂と石畳が多く、日中は日差しが強いので、水を持ち帽子があると楽だ。店は夜まで開くところが多いので、昼を軽くして夜に食事を寄せる組み方もできる。

ルートマップ

媽閣廟前地 → 河邊新街 → 下環街市 · 番号は下の一皿と対応

河邊新街媽閣上街下環街萬里長城高樓街⛩️媽閣廟🏛️港務局大楼🌊媽閣埠頭1アフリカンチキン(…2バカリャウのコロッ…3ポルトガルチキン(…4ミンチ(免治・マカ…5カレー蟹(咖喱蟹)6セラドゥーラ(木糠…

このルートの一皿(6)

タップすると各店・各一皿の詳細へ

1マカオ料理の食堂×アフリカンチキン(非洲雞)鶏を唐辛子とにんにく、パプリカ、ココナツを混ぜたソースに漬け、炭火や窯で焼いてから、さらにソースをかけて仕上げる。表面は香ばしく焦げ、内側はソースが染みてしっとりする。辛さの奥にココナツの甘みとナッツのこくがあり、皿の底のソースをパンで拭って食べる。半羽から頼める店が多く、二人で分けるとちょうどよい。米飯や馬鈴薯を添えて、ゆっくり食べる料理だ。最寄 媽閣・河邊新街価格 80〜130パタカ / MOP 80-130 2ポルトガル料理の店×バカリャウのコロッケ(馬介休球)塩漬けにして干した鱈を水で戻し、塩気を抜いてほぐし、蒸したじゃがいもと玉ねぎ、卵を混ぜて俵形に丸め、油で揚げる。外はきつね色に固まり、割ると湯気とともに鱈とじゃがいもの香りが立つ。ふわりとした中身に、干した魚の塩気と旨みが残る。前菜として数個で出され、レモンを搾って食べる。ワインや冷たいビールと合わせる客が多い。数が限られる店もある。最寄 下環街・河邊新街価格 1皿55〜85パタカ / MOP 55-85 3ポルトガル料理の店×ポルトガルチキン(葡國雞)鶏肉、じゃがいも、ゆで卵、ソーセージを、ココナツミルクとターメリックの黄色いソースで煮て、耐熱皿に移し、表面にオリーブと粉チーズを散らして窯で焼き上げる。ソースはとろりと甘く、辛さはほとんどない。焼き目のついた表面の下から、鶏とじゃがいもが柔らかく出てくる。白飯にかけて食べるのが定番で、量が多いので分け合うのがよい。冷めても味が濃く、じっくり食べられる一皿だ。最寄 下環街市周辺価格 90〜140パタカ / MOP 90-140 4マカオ料理の食堂×ミンチ(免治・マカオ風挽肉ご飯)牛や豚の挽肉を醤油とウスターソースで炒め、角切りにして揚げたじゃがいもを合わせる。甘辛く濃い味付けで、上に半熟の目玉焼きをのせ、白飯に添えて出す。黄身を崩して肉と飯に絡めると、家庭料理らしいまとまりが生まれる。辛くはなく、子供から年配まで食べやすい。マカオの家々で日常に作られてきた一皿で、店によって肉の配合や味の濃さが違う。一人前でも満腹になる。最寄 媽閣・下環価格 55〜80パタカ / MOP 55-80 5海鮮を出すポルトガル料理店×カレー蟹(咖喱蟹)殻ごとぶつ切りにした蟹を、ココナツミルクとカレー粉、玉ねぎで煮込む。マカオのカレーは辛さより甘みとこくが立ち、ソースが殻の隙間まで絡む。手で殻を割り、身を吸い出し、指についたソースまで舐める。締めに白飯やパンをソースに浸すのが定番だ。汚れるので紙ナプキンを多めに取り、時間をかけて食べたい。値段は蟹の大きさで変わるため、注文前に重さと価格を確かめるとよい。最寄 河邊新街・下環価格 時価・目安200〜350パタカ / MOP 200-350 6甘味マカオ料理の食堂×セラドゥーラ(木糠布甸)砕いたビスケットの粉と、生クリームを泡立てたものを交互に重ね、冷やして固める。ビスケットの粉が木屑(セラドゥーラ)のように見えることからこの名がついた。クリームは軽く甘く、粉はしっとりと湿って舌に溶ける。カップや小皿で出され、冷たいまま匙ですくって食べる。濃い食事の後の締めにちょうどよい軽さで、コーヒーと合わせる客が多い。溶けやすいので、出されたらすぐに食べたい。最寄 媽閣・下環街価格 25〜40パタカ / MOP 25-40
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