ハノイ · 西湖・チュックバックルート
西湖・チュックバックルート
旧市街の喧騒を北へ抜けると、西湖とチュックバック湖の広い水面が開ける。湖畔の名物バイントム、グーサーで生まれたフォークオン、西湖の田螺、夜の田螺蒸し、そしてアイスや湖を望む珈琲。水と風のそばで、少しゆっくりした時間の食が並ぶ。ハノイのもう一つの顔だ。
水辺の食
西湖はハノイ最大の湖で、その南に細長いチュックバック湖が、トゥニエン通りの土手一本で仕切られている。旧市街の密集した路地とは違い、この一帯には水と風の抜ける広さがある。だから食もどこか、急がない。かつて西湖では小ぶりの川エビが獲れ、それを揚げたバイントムが湖畔の名物になった。チュックバックのグーサーでは、汁のフォーではなく、切らない米麺で牛肉を巻くフォークオンが生まれた。湖の田螺を使った麺や蒸し物も、この水辺の産物だ。景色を眺めながら座って食べる料理が多く、旧市街の立ち食いとは時間の流れが違う。湖の光と風を含んだ食が、ここにはある。
昼と夜、二つの時間
この水辺の食は、昼と夜で表情が変わる。昼のうちは、湖を望む席でバイントムを揚げたてで食べ、グーサーでフォークオンを何本かつまむ。西湖の田螺麺は、夏なら冷たいつけ麺の形で、湖の風に合わせて涼しく食べる。日が傾くと、湖畔には別の時間が流れ始める。低い椅子を並べた田螺蒸しの店に人が集まり、串で身を引き抜きながら、飲み物とともに長く座る。アイスを片手に湖沿いを歩く家族や若者、湖を望むカフェで珈琲の氷が溶けるのを待つ人。急がず、水のそばで時間を過ごすのがこの一帯の流儀だ。昼は軽く歩きながら、夜はゆっくり腰を据えて。二つの時間を分けて訪れると、この場所の良さがよくわかる。
このルートの歩き方
旧市街からトゥニエン通りを北へ、西湖とチュックバック湖のあいだの土手道を歩く。まず湖畔のバイントムで、揚げたてのエビとさつまいもを甘酢の魚醤に浸して昼を始めたい。土手を渡ってチュックバック側へ入り、グーサーの路地でフォークオンを数本、冷たい皮と温かい牛肉の落差を味わう。西湖の田螺麺があれば、夏は冷たいつけ麺で口を整える。午後は湖沿いをゆっくり歩き、暑ければケムを一本、片手に持って水面を眺める。日が傾いたら、湖畔の田螺蒸しの店に腰を据え、串で身を抜きながら飲み物とともに長く過ごす。締めは湖を望むカフェで、練乳入りのカフェ・ナウダーを一杯。氷が溶ける速さに合わせて、一日を閉じたい。全体で2時間半から3時間ほど。距離があるので、暑い時間は無理をせず、水辺の日陰で休みを挟むとよい。
ルートマップ
トゥニエン → チャンクオック寺 → グーサー → 西湖畔(歩く順) · 番号は下の一皿と対応
このルートの一皿(6)
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