西湖・チュックバックルート

ハノイ · 西湖・チュックバックルート

西湖・チュックバックルート

旧市街の喧騒を北へ抜けると、西湖とチュックバック湖の広い水面が開ける。湖畔の名物バイントム、グーサーで生まれたフォークオン、西湖の田螺、夜の田螺蒸し、そしてアイスや湖を望む珈琲。水と風のそばで、少しゆっくりした時間の食が並ぶ。ハノイのもう一つの顔だ。

🚶 旧市街の北西。ホアンキエム湖からトゥニエン通りを北へ、西湖とチュックバック湖のあいだ🚶 徒歩 約120分🍽 一皿 6

水辺の食

西湖はハノイ最大の湖で、その南に細長いチュックバック湖が、トゥニエン通りの土手一本で仕切られている。旧市街の密集した路地とは違い、この一帯には水と風の抜ける広さがある。だから食もどこか、急がない。かつて西湖では小ぶりの川エビが獲れ、それを揚げたバイントムが湖畔の名物になった。チュックバックのグーサーでは、汁のフォーではなく、切らない米麺で牛肉を巻くフォークオンが生まれた。湖の田螺を使った麺や蒸し物も、この水辺の産物だ。景色を眺めながら座って食べる料理が多く、旧市街の立ち食いとは時間の流れが違う。湖の光と風を含んだ食が、ここにはある。

昼と夜、二つの時間

この水辺の食は、昼と夜で表情が変わる。昼のうちは、湖を望む席でバイントムを揚げたてで食べ、グーサーでフォークオンを何本かつまむ。西湖の田螺麺は、夏なら冷たいつけ麺の形で、湖の風に合わせて涼しく食べる。日が傾くと、湖畔には別の時間が流れ始める。低い椅子を並べた田螺蒸しの店に人が集まり、串で身を引き抜きながら、飲み物とともに長く座る。アイスを片手に湖沿いを歩く家族や若者、湖を望むカフェで珈琲の氷が溶けるのを待つ人。急がず、水のそばで時間を過ごすのがこの一帯の流儀だ。昼は軽く歩きながら、夜はゆっくり腰を据えて。二つの時間を分けて訪れると、この場所の良さがよくわかる。

このルートの歩き方

旧市街からトゥニエン通りを北へ、西湖とチュックバック湖のあいだの土手道を歩く。まず湖畔のバイントムで、揚げたてのエビとさつまいもを甘酢の魚醤に浸して昼を始めたい。土手を渡ってチュックバック側へ入り、グーサーの路地でフォークオンを数本、冷たい皮と温かい牛肉の落差を味わう。西湖の田螺麺があれば、夏は冷たいつけ麺で口を整える。午後は湖沿いをゆっくり歩き、暑ければケムを一本、片手に持って水面を眺める。日が傾いたら、湖畔の田螺蒸しの店に腰を据え、串で身を抜きながら飲み物とともに長く過ごす。締めは湖を望むカフェで、練乳入りのカフェ・ナウダーを一杯。氷が溶ける速さに合わせて、一日を閉じたい。全体で2時間半から3時間ほど。距離があるので、暑い時間は無理をせず、水辺の日陰で休みを挟むとよい。

ルートマップ

トゥニエン → チャンクオック寺 → グーサー → 西湖畔(歩く順) · 番号は下の一皿と対応

トゥニエン通りグーサーチャンヴーグエンディンティマックディンチ🏞️西湖🛕チャンクオック寺🌊チュックバック湖1バイントム(西湖の…2フォークオン(生米…3ブンオック・タイホ…4オックルオック(田…5ケム(ベトナム風ア…6カフェ・ナウダー(…

このルートの一皿(6)

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1小吃バイントム・ホータイ×バイントム(西湖のエビ揚げ)Bánh Tôm Hồ Tây × Bánh Tôm西湖でとれた小ぶりの川エビを、さつまいもの細切りと米粉の衣に混ぜ、油でからりと揚げる。エビは殻ごと、頭も尾もついたまま、赤く縮れて衣に埋まる。噛むと衣はざくりと割れ、さつまいものほのかな甘みとエビの香ばしさが立つ。甘酢の魚醤に青パパイヤと人参の細切りを浮かべ、揚げたてを浸して食べる。湖を望む席で、油の音を聞きながら待つ。かつて湖畔の名物として知られた一皿だ。最寄 トゥニエン通り/西湖・チュックバック間価格 4万〜7万ドン 2フォークオン・フオンマイ×フォークオン(生米麺の牛肉巻き)Phở Cuốn Hương Mai × Phở Cuốn蒸したての米麺を切らずに一枚のまま使い、炒めた牛肉とレタス、香草を巻き込む。汁に入れず、つるりとした皮のまま手でつまみ、甘酢の魚醤に浸して食べる。皮はやわらかく、なかの牛肉は熱く、香草の清涼が脂を切る。フォーといえば汁麺だが、この一帯では巻いて食べる形が生まれ、根づいた。冷たい皮と温かい具の落差が心地よく、軽く何本も進む。西湖に近いグーサーの路地で、夕方から賑わう。最寄 グーサー通り/チュックバック湖畔価格 5万〜7万ドン 3soup西湖畔のブンオック屋×ブンオック・タイホー(西湖の田螺麺)Bún Ốc Tây Hồ × Bún Ốc Nguội西湖の周りには田螺の麺を出す店が古くからあり、ここでは冷たい形が知られる。ゆでた米麺を椀に、殻から外した螺を別の小鉢に、赤く澄んだ発酵酢のつけ汁を添える。麺を汁に浸し、螺をのせて一口ずつ運ぶ。汁は冷たく酸味が澄み、螺はこりっと弾む。夏の暑い盛りに、体温を下げるように食べる。温かい汁ありも選べるが、湖の風に吹かれながらの冷たい一杯は、この土地ならではだ。最寄 西湖畔/タイホー区価格 4万〜5.5万ドン 4湖畔の田螺蒸し店×オックルオック(田螺の香草蒸し)Ốc Luộc Hồ Tây × Ốc Luộcレモングラスやコブミカンの葉、生姜と一緒にゆでた田螺が、殻ごと山盛りで運ばれてくる。細い竹串か安全ピンで身をくるりと引き抜き、生姜と唐辛子、レモングラスを効かせた甘辛い魚醤のたれに浸す。螺はこりこりと弾み、香草の清涼が泥臭さを消す。数人で低い椅子に座り、殻を積み上げながら、少しずつ長く食べる。ハノイの夜、雨あがりの涼しい時間に、湖畔で好まれるつまみだ。最寄 西湖畔/タイホー区価格 5万〜10万ドン 5甘味西湖畔のアイスクリーム店×ケム(ベトナム風アイス)Kem Hồ Tây × Kem棒つきのアイスを一本買い、湖を見ながら歩く。緑豆やもち米、ココナッツ、蓮の実といったベトナムらしい素材が練り込まれ、乳脂は軽く、氷菓に近い口どけだ。緑豆のアイスはほのかに豆の香りが残り、ココナッツは甘く、蒸し暑さのなかで急いで食べないと溶け落ちる。夕方、湖畔には家族連れや若者が集まり、みな一本ずつ手にしている。派手さはないが、この街の夏の休息そのものの味がする。最寄 西湖畔/タイホー区価格 1万〜2.5万ドン 6湖を望むカフェ×カフェ・ナウダー(練乳入りアイスコーヒー)Cà Phê Hồ Tây × Cà Phê Nâu Đá金属のフィルターを一杯ずつグラスにのせ、濃い一滴が練乳の上にゆっくり落ちていくのを、席で待つ。落ちきったら混ぜ、氷を満たしたグラスに移す。苦く濃い珈琲と練乳の甘さが、冷たさのなかで一つになる。西湖を望むカフェは、旧市街の喧騒から少し離れ、湖の風と光が入る。歩き疲れた午後、グラスの氷が溶ける速さに合わせて、時間をゆっくり過ごす。ナウは「茶色」、つまりミルク入りを指す土地の言い方だ。最寄 西湖畔/タイホー区価格 3万〜5万ドン
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