北京 · 前門・大柵欄ルート
前門・大柵欄ルート
正陽門の南に開ける前門大街と、その脇に折れ込む大柵欄の細い横丁を歩く。北京ダックの老舗が構える一方で、豆汁や爆肚、炒肝といった老北京の小吃が、同じ数百歩の内に並ぶ。格式ある食と庶民の食が近い、古い商業の街である。
北京ダックから始める
前門一帯は、北京ダックの老舗が集まる土地である。果樹の薪で炙った鴨を、料理人が客の前で薄く削ぎ、皮と肉を薄餅に載せて甜麺醤と葱で巻く。掛炉と焖炉の二流があり、薪や火の当て方で皮の乾き方が変わる。一羽は数人で分けるのがよく、骨は湯にしてもらえる。値は一羽の目安で、夕刻は待つことが多いので、昼寄りに訪ねると落ち着いて食べられる。まずここで一皿を分け、そこから軽い小吃へ歩みを移すと、この街の食の幅がわかる。
豆汁と内臓の小吃
大柵欄の細い横丁に入ると、老北京の小吃が続く。緑豆を発酵させた豆汁は、灰緑色で酸い匂いを持ち、輪に揚げた焦圈と咸菜を添えて朝に飲む。羊や牛の胃袋を湯に数秒くぐらせる爆肚は、芝麻醤の濃いたれで和えてこりこりと食べる。豚の腸と肝をとろりと煮た炒肝は、匙を使わず碗の縁から回し飲むのが土地の作法。どれも好みが分かれるが、老北京の朝と昼を形づくってきた味である。値はいずれも数元から十数元の目安で、朝に閉じる店も多い。
このルートの歩き方
起点は地下鉄2号線の前門駅。正陽門を背に前門大街を南へ下り、途中で西の大柵欄街へ折れる。まず横丁の豆汁や炒肝で朝を軽く始め、昼にかけて北京ダックの老舗で一羽を分けるのが無理のない順序。ダックは量があるので、その前後の小吃は少しずつにとどめたい。午後は鮮魚口街の方へ抜け、爆肚や褡褳火燒、甘い驢打滾を拾い歩く。大柵欄は歩行者が多く道が入り組むので、時間に余裕を持つとよい。多くの小吃店は朝から昼が本番で、夜は閉まる店もある。価格や営業時間は目安なので、店先で確かめてから入るのが確実。
ルートマップ
前門駅 → 大柵欄 → 鮮魚口(歩く順) · 番号は下の一皿と対応
このルートの一皿(6)
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