北京 · 南鑼鼓巷ルート
南鑼鼓巷ルート
鼓楼の南に走る一本の巷と、そこから櫛の歯のように延びる胡同を歩く。宮廷菓子に連なる奶酪や豌豆黄、街頭の糖葫芦や炸醤麺、羊肉串まで、気軽な小吃とスナックが軒を連ねる。座って一皿を待つより、手に持って歩き食いをする気楽さがこの通りの色である。
胡同の甘味
南鑼鼓巷の甘味は、宮廷菓子の名残を庶民の店先に降ろしたようなところがある。牛乳と米酒を弱く焼き固めた奶酪は、匙で掬うと乳の甘さと酒気がほどけ、夏に売り切れやすい。皮を除いた豌豆を漉して固めた豌豆黄は、舌の上でほろりと崩れ、甘さは控えめで茶に合う。冬なら山査子を飴で包んだ糖葫芦が、噛むと澄んだ音を立てる。どれも数元から十数元で、崩れやすいものはその場で食べるのがよい。歩きながら一つずつ選ぶのに向いた甘味が多い。
炸醤麺と串の塩気
甘味の合間に、塩気のある一皿を挟むと歩き続けられる。老北京の炸醤麺は、太麺に黄醤と甜麺醤の濃い肉味噌を載せ、胡瓜や豆芽、大根の千切りを添えて卓上で混ぜる。醤は塩辛いので、麺と野菜で加減するのがこつ。夕方近くになると、胡同の角で羊肉串の炭火が上がり、孜然と辣椒粉の匂いが流れ出す。赤身と脂を交互に刺した串は、焼き立ての外側が香ばしい。澱粉を揚げ焼きにした炸灌腸に大蒜の塩水を垂らせば、また違う塩気になる。いずれも安く、少しずつ頼めるのがこの通りの気楽さである。
このルートの歩き方
起点は地下鉄6号線・8号線が交わる南鑼鼓巷駅。まず主巷を北へ、鼓楼の方へ向かって歩き、両側に延びる帽児胡同や雨児胡同へ気の向くまま折れるとよい。主巷は観光客で混むので、脇の胡同に入ると静かで、店も落ち着いて選べる。奶酪や豌豆黄など冷たい甘味を先に、混ぜる炸醤麺で腹を落ち着け、夕方近くに羊肉串や炸灌腸へと進む流れが自然。歩き食いが多いので、ごみは持ち帰りの用意をしておくとよい。多くの店は昼から夜まで通しだが、甘味は売り切れ次第閉まることがある。価格や営業は目安なので、店先で確かめて。
ルートマップ
南鑼鼓巷駅 → 主巷 → 帽児胡同(歩く順) · 番号は下の一皿と対応
このルートの一皿(6)
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