北京 · 簋街ルート
簋街ルート
東直門内大街の一区間、通称「簋街」は、日が落ちてから本領を発揮する食の通りである。赤い提灯の下に麻辣小龍蝦、火鍋、烤魚、羊蝎子の店が続き、深夜まで湯気と煙が絶えない。昼の老北京とは違う、辛さと夜の賑わいがこのルートの色である。
麻辣小龍蝦の夜
簋街の夏から秋を象徴するのが麻辣小龍蝦である。泥抜きした川海老を、花椒と唐辛子、香辛料をきかせた赤い油で炒め煮にし、大鍋で山盛りに供する。手袋をはめ、殻を割って身を吸い出すと、舌の痺れる麻と辛さの奥から海老の甘みが立つ。味は麻辣のほか十三香や蒜蓉もあり、店ごとに配合が違う。ビールと合わせ、殻を積みながら夜を過ごすのがこの通りの流儀。値は量と大きさで動く時価に近い目安で、旬の盛りには一段高くなる。深夜まで開くが、季節で品書きが変わるので、行く前に確かめたい。
火鍋・烤魚・骨の鍋
小龍蝦の周りには、火にかけたまま食べる料理が並ぶ。牛脂と花椒の紅湯に毛肚や鴨腸を数秒くぐらせる火鍋、炭火で炙ってから辣油の汁で煮る烤魚、羊の背骨を長く煮込んだ羊蝎子。いずれも卓上で火を保ち、腰を据えて数人で囲むのに向く。辛さが苦手なら火鍋は白湯との鴛鴦鍋を頼み、締めに麺や豆腐を入れて汁を吸わせる。焼き牡蠣や麻辣香鍋のように、一皿から少しずつ足せるものもある。値は一人あたりや一尾の目安で、具の追加で伸びる。辛さと痺れは段階で選べる店が多く、無理のない辣度から始めるとよい。
このルートの歩き方
起点は地下鉄5号線の北新橋駅、または2号線の東直門駅。簋街はこの二駅を結ぶ東直門内大街の一区間なので、どちらから入っても通り沿いに歩ける。昼はまだ静かで、本番は日暮れから。夕方に着いて、まず小龍蝦か火鍋で腰を据え、烤魚や焼き牡蠣を挟みながら夜へ進むのがよい。辛い料理が続くので、白飯や酸梅湯のような冷たい飲み物を挟むと胃が休まる。週末や旬の盛りは待つことが多いので、早めに入るか、平日を選ぶと落ち着く。多くの店が深夜、店によっては未明まで開く。値も辛さも目安なので、卓に着く前に店先で確かめると安心して食べられる。
ルートマップ
北新橋駅 → 簋街 → 東直門(歩く順) · 番号は下の一皿と対応
このルートの一皿(6)
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